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title: 三和音と転回形
url: https://doc.liz6.com/ja/general-education/music-foundations/05-triads-and-chords
locale: ja
area: general-education
tags:
- 一般教養
- 音楽の基礎
- 音楽
- 聴く練習
- 教養入門
date: 2026-09-10
modified: 2026-09-10
description: 長短三和音を作り、根音と最低音を分ける。
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# 三和音と転回形

三つの音を同時に鳴らし、中央の音だけを少し下げます。最高音も最低音も同じなのに、まとまった響きが変わります。内部のどの関係が変化したのでしょう。

**長三和音と短三和音は、根音と第五音を共有し、第三音だけが違う形で比べられます。** この回ではその関係を聴き、さらに和音の根音と実際の最低音を区別します。約十分が目安です。前の回で学んだ読譜を使い、和音の音名と綴りを確認しましょう。

## 重なった音の内側を聴く

「長三和音・同時」と「短三和音・同時」を比べます。最初から感情の名前を付けず、まず違いに気づけるかを確かめましょう。その後、分散版を使って、どの高さが動いたかを探します。

**第三音だけを変える**

C4 と G4 は固定。E4 を E♭4 に下げると、根音から第三音までが四半音から三半音になり、第五音までは七半音のままです。


長三和音は C–E–G、短三和音は C–E♭–G。どちらも C から G は七半音です。変わるのは C から中央の音までで、E なら四半音、E♭ なら三半音になります。

三和音を三度ずつ積んで並べたとき、構成音を**根音、第三音、第五音**と呼びます。これは和音の構成音の名前です。「第三音」だから三半音という意味ではありません。長三度は四半音、短三度は三半音です。[三和音の導入](https://musictheory.pugetsound.edu/mt21c/TriadsIntroduction.html)

| 三和音 | 根音 | 第三音 | 第五音 | 根音からの半音数 |
| --- | --- | --- | --- | --- |
| C の長三和音 | C | E | G | 0、4、7 |
| C の短三和音 | C | E♭ | G | 0、3、7 |
| F の長三和音 | F | A | C | 0、4、7 |
| F の短三和音 | F | A♭ | C | 0、3、7 |

最初の組で、まず最高音だけを追ってください。G のままです。次に最低音を追うと C のまま。最後に、変わる中央の音へ注意を向けます。全体の響きの変化が、一つの内部関係から生じることを確認する聴き方です。

分散版は同じ三音を三拍に分けて発音する**アルペジオ（分散和音）**です。発音のタイミングも変わるため、長短は同じ再生方式の中で比べましょう。同時に鳴る長三和音と、分散した短三和音を比べると、二条件が一緒に変わってしまいます。

## 根音は和音の基準、低音は配置上の位置

最低音をいつも根音と呼びたくなりますが、それが当てはまるのは基本形です。別の構成音を最も低く置くこともできます。

次の三つを再生し、低い順に音名を読みながら最低音を追います。音の種類は C、E、G のままですが、一部は別のオクターブへ移っています。

**根音と最低音は同じとは限らない**

C4 E4 G4、E4 G4 C5、G3 C4 E4 は、C の長三和音の基本形、第一転回形、第二転回形です。


C が最低音なら**基本形**、E なら**第一転回形**、G なら**第二転回形**です。どれも根音は C。ただし音域、間隔、最低音が変わるので、同じ印象になる必要はありません。

C/E というコード記号は「E を低音とする C の長三和音」を表します。C の音の後に E の和音を弾く意味ではありません。転回形を使えば、和音の種類を保ちながら低音の線を滑らかに動かせることがあります。

## 感情のラベルではなく、構造を応用する

新しい確認を二つします。まず F–A–C の根音と第五音を保ったまま、短三和音にしてください。次に、低い順の A–C–F の根音と最低音を答えましょう。

<details>
<summary>音名と転回形の答えを見る</summary>

F の短三和音にするには **A を A♭ に下げます**。F と C は固定です。F からの間隔は 0、3、7 半音になります。

A–C–F は **F の長三和音**で、最低音が A、根音は F。第一転回形です。A が下にあるからといって A の短三和音にはなりません。A の短三和音は A、C、E で、F は含まれないからです。

</details>

<details>
<summary>長調は楽しく、短調は悲しいという意味？</summary>

一部の聴取文脈でよくある連想ですが、定義ではありません。テンポ、リズム、音域、奏法、歌詞、期待が印象に関わります。速い短調は活発に、遅い長調は切なく聞こえることもあります。音程構造なら、感情の言葉が異なっても確かめられます。

減三和音や増三和音、三種類を超える音を含む和音もあります。今回は次の実験に必要な二つに集中しており、すべての和声を長短だけに分類するわけではありません。

</details>

## 自分で作り、重なった音を読む

前に学んだ読譜を使いましょう。基本形の三和音は音名を一つおきに重ねます。F の長三和音を選び、短三和音にだけ変え、さらに第三音を最低音にします。再生前に、音名と最低音を予想してください。

**三和音を作って読む**

根音・第三音・第五音を五線に正しく綴ります。長三和音は 0/4/7 半音、短三和音は 0/3/7。転回形は和音の種類を保ち、最低音を変えます。


F–A–C は F–A♭–C、そして A♭–C–F になります。フラットは A に属し、隣の線へ符頭を移してはいません。第三音の綴りを譜面で確認できます。次は D の短三和音を作り、第三音が F♭ でなく F になる理由を説明しましょう。

曲の中で和音が変わったら、低音が動いたのか、上の音が動いたのか、両方なのかを聴いてみましょう。まだすべての音名が分からなくても構いません。この区別が、次回の旋律と伴奏の関係を理解する足場になります。
